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No.1693 2012-7-15
五稜郭公園 箱館奉行所。
■午後から五稜郭公園へ。連休だから観光客たくさん来てるのでは、と思ったがそうでもなかった。
春の桜も初夏のツツジや藤の花ももう終わり、松の木々と桜の木の葉が青々としている。相変わらず堀には手漕ぎボートがいくつか浮かんでいて、
家族やカップルが乗っている。行啓通りにある、高校生のころによく行っていたレコード店に入ってみた。店内に入るのは16年ぶりくらいだろうか。
当時とは棚の位置が変わっていた。客はまばらで活気はあまりないが、懐かしかった。エレキギターのいちばん安いやつが9000円台で売っていた。
そんな値段で買えるなんて夢のような話である。昔のホリタの一角にある松柏堂のプレイガイドも健在だった。昔はチケットぴあもローソンチケットもなかったから、
市民会館で矢沢永吉のコンサートがあると、ここのプレイガイドの前にいかついあんちゃん達が並んでいたのを思い出す。
大正湯。
幸坂。
元町の猫。
■五稜郭の電停からどっく前行きの市電に乗車。沿道に、自転車を漕ぐ高校生くらいのカップルがいた。にこにこしていて微笑ましい。
松風町あたりから函館駅前まで、歩道に屋根のかかったアーケードの商店街がある。シャッターが閉まったままの店舗が多かったが、
いまでは徐々に建物自体が取り壊されてなくなりつつあり、歩道の屋根だけが残っていて余計にさびしい。
函館市内では幼稚園や保育園が老人ホームになり、結婚式場が葬儀場になっていた。町の衰退というのはこういうことなのかなと思う。
観光客や地元の者たちはだいたい函館駅前、十字街で下車していき、終点に着くころにはがらがらになった。
どっく前で下車し、入舟漁港から船見町方面へ歩く。船見坂から大正湯の前を通り千歳坂、幸坂、姿見坂のあたりを通って東の方向へ。途中、
軒先に薪を積んでいる家があり、その上に猫がちょこんと立ってこちらをじーっと見ていた。近づくと逃げて車の下に隠れた。
■元町公園まで来ると観光客の姿がそこそこ見える。ソフトクリーム屋の客引きもいた。
旧函館区公会堂のバルコニーには貸衣装の昔風のドレスやタキシードを着た者達がいて、記念撮影をしている様子が見えた。
旧イギリス領事館の前の基坂を通ってバス通りまで下り、日本キリスト教団函館教会の向いのバス停からバスに乗って実家に戻った。
シャワー後早目の夕食を用意してもらい、帰り支度。五稜郭駅から一駅乗って函館駅まで。今晩は花火大会があるということで、
若者を中心にめずらしく列車を待つ人がたくさんホームにいた。列車はいつもは一両だけなのにこの日は二両編成で、けっこう乗っていた。
函館駅で降りると、一層人出があり、さびれゆくこの町にもこんなに若者がいたのか、と驚く。幻でも見ているような不思議な気持ちになったが、
生まれた町がにぎわっているのを見るとやはりうれしいものである。若者達が大勢、右へ行ったり左へ行ったりしている。そわそわ浮ついている雰囲気が好ましく思えた。
■空港行きのバスに乗車。けっこう混んでいる。空港もなかなかの混雑で、手荷物検査の列がなかなか途切れない。
搭乗してまもなく離陸。機内がやけに暑かった。離陸するときに、津軽海峡に浮かぶイカ釣り船の漁火と、函館港で上がる花火が見えた。幻想的な景色であった。
No.1692 2012-7-14
谷地頭の猫。
■朝、けっこう早い時間に坊さんが来て、実家の仏壇で盆参りのお経をあげていった。天気もまずまず。五稜郭駅から一駅乗って函館駅前から谷地頭行きの市電に乗車。
終点まで乗って、山の方向へ歩く。途中、梅の実をたくさん外に干している家があった。白い猫がいて、おだやかな表情でこちらを見ていた。
鼻のまわりだけ黒い模様になってるから、ヒゲみたいに見える。坂道を登ってゆき、母方のご先祖の墓参り。
ひさしぶりに来たので、墓がどこにあるのかわからずちょっと迷ったが、どうにか見つけた。山の斜面にある墓地なので、
津軽海峡を見渡せる。墓参りの人たちがけっこう来ている。供え物をねらうカラスもたくさんいる。近くには市営の谷地頭温泉があり、以前は無かった老人ホームみたいな施設が建っている。
函館八幡宮 一の鳥居。
■石段を上り、函館八幡宮に立ち寄ってみた。ここの神社は、北海道のものにしては案外歴史が古く、1445年に八幡神を勧請したのに始まるのだそうだ。現在の社殿は明治の末から大正初期に建てられたもので、
100年程は経っている。100年のわりに外壁の木材が傷んでいるように見えるのは海風があたるからだろう。寝殿造に似た「聖帝八棟造」という様式で、屋根は銅板葺になっている。海に関係の深い土地柄だからか、
金毘羅様も祭られている。参道をまたいで立つ鳥居からまっすぐ伸びる道の向こうには津軽海峡が臨める。古くに蝦夷地に移住してきた人達は、このあたりの高台から本州を眺めていたのかもしれぬ。
宝来町。
住吉漁港。背後にあるのは函館山。
護国神社坂。
銀座通り。
■谷地頭から宝来町の電車通りを歩き、住吉漁港のほうへ下りていってみた。
西側の入舟漁港とは函館山を挟んで反対側にある小さな漁港で、イカ釣り船が何隻か停泊している。
小さな湾越しに先ほど行っていた山の斜面の墓地が見える。海の水に触れると、それほど冷たくはなかった。
電車通りまで戻り、護国神社坂の下を通って銀座通りの江口眼科周辺に残る古い建築群を見てからバスに乗って実家まで戻った。
津軽海峡フェリー。
■夕方、港中学校、北大水産学部のあたりを通り、フェリー乗り場まで歩いた。ちょうど大間行きのフェリーに
人や車が乗りこんでいくところだった。青森行きのフェリーも停泊中で、これから乗り込むトラックや乗用車が待機していた。
競馬の馬を運ぶバスのような大きな車もいた。土産物売り場には白い恋人の石屋製菓や夕張メロンゼリーのホリ、
五勝手屋羊羹やロイズなどの土産物がたくさん置いてあったが、六花亭のお菓子はバターサンドしかなかった。
あとはラーメンとか海産物、乳製品の土産物もたくさんあった。帰りは亀田港町の中を歩いた。
かつて友人が住んでいた家がなくなったり、小ぎれいな住宅がずいぶん増えたり、道がきれいに舗装されたり、
商店がなくなって大きな家になっていたり、しばらく来ない間にめまぐるしく変わっていた。子供のころによく行っていた理髪店は
当時の姿のまま残っていて、今でも営業しているようだ。
■夜は地元の友人と近所の店で会って話す。友人は新しい携帯電話を使っていて、
月の料金が一万いくらとか言ってたのでびっくりした。ちょっと高過ぎるのではないか。
でもけっこう月6000円とか7000円とか払ってる人が多いように思う。いまはそれが当たり前みたいになっているが、
自分が月1200円くらいで済んでるということもあって、やっぱりおかしいのではないかと思うのだ。
No.1691 2012-7-13
若松町の国道5号線沿いにて。
■朝、早起きして羽田。平日に一日休みをもらって、連休とくっつけたから四連休だ。家から駅まで歩くだけで、蒸し暑くて気分がわるい。新橋乗り換えで京急利用。
平日の早朝でも空港は人がたくさんいる。いや、むしろ自分が知らないだけで、ことによると平日のほうが人が多いのかもしれぬ。
20分ばかり、だらだら滑走路上を移動してからようやく離陸。機内にはYシャツやスーツ姿の者がちらほら見受けられる。仕事なのだろう。
いまや日本の至る所、東京から日帰りできるからすごい。かつて、まだ新幹線も無いころ、東京から大阪まで出張に行くとなるともちろん泊まりだ。
はるばる遠いところから御苦労さま、と歓待を受けたそうだ。いまじゃ朝6時台の新幹線に乗れば、大阪で9時からの会議に間に合う。
■それはそれとして、離陸してしまえばやはり飛行機は早い。函館につくと薄曇り空で、空気がひんやりしている。函館駅行きのバスはけっこう乗客が多い。つい二月ほど前にも函館に来ていたから、
バスから見える景色にはそれほど変化はないが、大森浜の海は波が立っている。函館山は山頂だけ、帽子みたいな雲をかぶっている。
駅前のワコーデパートの一階には東急ハンズの期間限定ショップみたいのが入ってるので行ってみた。とくにこれといったものもなく、これじゃ客も入らないだろうなと思った。
そもそも、函館の人間にとって「東急」自体、縁がないからピンと来ないだろうし、東急ハンズって何?と思うのではないか。
説明したところで、ああ、ホームセンターみたいなものか、と理解されて、だったらイエローグローブ行ったほうがいいべや、ということになるだろう。
イエローグローブというのは、主に函館市内に展開するホームセンターのチェーン店である。
■ワコーデパートの裏手の道を歩くと、10年くらい前に行ったことのある津軽屋食堂という店はまだあったが、飲み屋などがたくさん建っていた場所がすっかりその姿を変え、
駐車場や更地になっていた。少しばかりショックを受ける。道路にアーチ状にかかる柳の木だけが健在だった。国道5号線を少し歩いたところにある寺へ。父の初盆ということで、墓前でお経をあげてもらった。
函館の、特に旧市街の家では、盆の法要を7月に行う。旧暦に基づいてやっているのかなと思って調べてみたら、函館八幡宮の例祭日とかち合う、
とかいう理由で7月盆にしようと市内の寺院で決めた、という記述を見つけた。北海道や函館は、他の地域といろいろ違う風俗、
習慣があって(葬儀や盆、七夕など)、ずっと市内に住んでいるとあまり気づかないが、一度外に出ると、いろいろちがうなあと思う。
■寺を後にし、親類一同、うちの実家に集まって食事。みなが帰ってからは、庭に来るスズメを見て過ごしているうちに
夜になった。涼しくて体がとても楽だし、布団をかぶってぐっすり眠れた。
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