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No.1690 2012-6-30
旧生浜町役場外観

旧生浜町役場1階

旧生浜町役場2階
旧生浜町役場。

■朝、快速で蘇我まで。サッカーの試合のない日の蘇我の町の様子を見るのは初めてかもしれぬ。人通りはそこそこあって、 ショッピングセンター行きの送迎バスなども行き交っている。蘇我駅の西口からバスに乗車。小湊鉄道バスもいまはSuicaが使えるようになった。 国道357号線と並行している狭い旧道を南へ。旧道沿いらしく、古い立派な家屋が点々と残っている。蘇我駅から10分ほど、塩浜橋というバス停で下車。 東京湾に面する千葉港まで続く放水路と内房線の線路に挟まれた一角にある、旧生浜町役場という建物を見に来た。 場所で言うと、千葉市中央区浜野町になる。昭和初期に建てられた2階建ての木造建築で、 外壁は下見板張り、屋根にはフランス瓦がのっている。淡い色に塗られ、明るい色の瓦がのったかわいらしい建物だ。
■昭和7年に建てられたというから、いまから約80年前である。エントランス上部に小さなバルコニーが張り出し、正面には「場役町濱生」(右から左に読む、昔の横書き)と書かれている。 窓はサッシを入れずに昔ながらの木枠のままだ。ガラスもわずかにゆがんでいる古いものが入っている窓が多い。外観を見ただけでも、丁寧に手入れされていることがよくわかる。 古い住宅が旧街道沿いに残っているところは千葉のこのあたりでもちらほら見かけるが、このような公的な木造の建物が残っているのはめずらしいと思う。 日本は建物の寿命が短く、とくに千葉あたりも含めた首都圏では、建物のスクラップ・アンド・ビルドのスピードがはやいから、そんななかでよく残しておいてくれたものだな、とも思う。 1階は役場で2階は議場となっている。入ってすぐのところにはカウンターと小窓があり、さまざまな受付業務を執り行っていた時代の雰囲気が残っている。 保存状態が比較的いいのは、平成4年まで現役の役場の施設、また生浜地区市民センターとして使われていたからということもあるようである。
■1階の役場のフロアには古い電話や金庫、振り子の掛け時計などが保存されていて、机と椅子もある。床は黒光りする板張りで、見上げると格天井だ。 その天井から下がる照明器具も、おそらく古いものである。1階では、この地域で実際に使われていた農業や漁業の道具がたくさん展示されていて、 海苔を切る包丁とか、よくわからない様々なものが置かれている。正直言って、そういう道具にはあまり興味はなくて、もっぱら建物をじっくり見たかったのだが、 この建物を管理しているというNPO法人の男性が、この地域や農業、漁業などについてもいろいろ丁寧に説明してくれて、 さらに農業だかなんだかのビデオを見ていかないか、とまで勧められて、やんわり遠慮しながら、逃げるように2階へ行ってみることにした。
■階段を上る。2階は町議会の議場で、一段高くなったところに議長席がある。古い学校の教室のような印象。こちらも格天井で、壁の高いところには、 歴代町長と思われる者らの写真が、額に入ってずらりと並んで掲げられている。階段を上がったところの脇には扉があり、開けると6畳ほどの和室となっている。 おそらく控え室として使われていたような部屋で、隅には昔の火鉢が置いてある。2階の議場も、床はきれいに磨かれてあるし、木枠窓の開閉もスムーズにできる。 そういう部分からも、よく手入れして大事に使われているのがわかる。大変な労力だろうと思う。 1階に戻り、先ほどのNPOの男性の勧めで、奥にある宿直室のような部屋を見せてもらった。 和室に、昔の生活用品が展示されていて、これらも地域の人から譲り受けたものだということである。男性はこの生浜地区に生まれ育ち、 どうにかこの旧役場の建物も含めた地域の情報を発信したいと考えているらしく、インターネットの活用に挑戦したいというような話をしていた。 郷土愛を持った人物であった。また、千葉市の文化財に指定されているため、エアコンも取り付けられないから、夏は暑いし冬は寒い、 といった話もしていた。
■旧生浜町役場をあとにしてバス停へ向かう。バスはおよそ20分に1本はあるので、そんなに待たなくて済む。 バスを待つ少しの時間、近くにいた黒猫が寄ってきたのでなでてやったら気持ちよさそうにしていた。人なつこいので、どこか近所の家で飼われているのかもしれぬ。 帰りは蘇我駅で降りず、千葉駅まで乗車。千葉駅の近くで昼ごはんを食べて帰った。遠くまで行かずとも、自分が知らないだけで、近くにもいろいろ見所がある。
No.1689 2012-6-27
■いまこの時季は日が長くて、今日は夜7時くらいでもまだ夕焼け空だった。たいていこのくらいの時季は梅雨なので、雨が多いせいであまり日の長さを実感できないが、 ここのところわりと天気がよくて、湿度も低く、朝などたいそう涼しいので体が楽だ。それにしても今日は印象的な夕焼け空だった。
■以前からあったが、去年のあの地震以来またよく言われるようになっているのが「地震雲」なる言葉で、大きな地震の前に出現するのだという。 オカルトめいたにおいのする話で、正直なところ雲は、地震とは関連性がないように思う。 それにしてもあの地震を境に、多くの人が日々、空を見上げたり、自然現象に注意深くなったのは確かだと思うし、それは悪いことでないように思うのだった。 古代の人々は自然の様々な現象を敏感に感じ取って、農業や生活の基準にしていたのだろうし、噴火や地震、嵐の前触れをなんらかの形でつかんでいたのかもしれぬ。 個人的に、海洋生物の異常行動やFM電波の解析は、ある程度、地震の予知に役立つように感じているが、地震の予知はほとんど不可能だとも思う。 だから、おおきな地震が起きたときのために備えをしておくことしか、できる対策はない。
■増税だとか、著作権がらみの法案が可決されたというニュース。違法ダウンロードを規制したからといって音楽業界に流れるお金が増えるとは思えないが。 CDが100万枚、200万枚売れていた時代が異常だっただけで、要するに多くの人にとっては、No Musicでも、No Lifeではなかったのだった。所詮娯楽である。 増税はどうしようかなと思う。入ってくるお金が変わらないのなら、出て行くお金を減らすしかない。とは言っても、そもそも新聞もとってないしスカパーもやめたし、 もともとタバコも酒もやらないしパチンコも競馬も車もバイクもやらない。サッカーも見に行かなくなったしエルゴラッソもやめた。パケット放題もやってないし、 高い買い物はあまりしないし、ほしいものは中古かアマゾンで探すから、これ以上何を削ればいいのかよくわからん。
No.1688 2012-6-24
茜浜
茜浜。

処理場裏
処理場裏。

■前日に整備をしたので、ひさしぶりに自転車で茜浜まで。秋津公園の入口の前、まろにえ通りの歩道は、昨年の地震でぼこぼこになって石畳がめくれあがって、 その損傷部分をアスファルトで固めてあったが、久しぶりに通ったらきれいに整備されて以前の状況に戻っていた。菊田川の護岸補修工事も完全に終わり、 真新しい間知ブロックで固めてある。まだ午前中だったので人はそれほどおらず、ジョギングや釣り人がちらほらいるくらいだった。 何年も前からいる猫が二匹、堤防の上でごはんをもらって食べていた。サックスの練習をしてる人がいた。うす曇の空でも、真夏が近づいて、 徐々に空の光が強くなっているのを感じる。茜浜のいちばん東京側の大きな一角には、大型建設機械が並んでいる。「プロロジスパーク」という、 巨大な倉庫の建設が始まったようだ。5階建てで高さ37m、延床面積は108000uあまり。設計と施工は清水建設。 これが建つと、茜浜一帯にはどういう影響が出るだろうか。工事は来年の7月末までの予定。
■菊田川の反対側へ。霊園裏から処理場裏方面へ。海岸の公園は、去年の台風のときにぐちゃぐちゃに壊れて、それを直す工事がようやく始まっていた。 フェンスや縁石などが曲がったり折れたりしている。奥へ進んで突堤のあたりへ。釣り人がたくさんいて、こちらにもずっといる猫が一匹、走って隠れるところが見えた。 新習志野駅前のミスターマックスに少し立ち寄ってから帰った。暑くなってきてはいるが、まだ頭が痛くなるほどではなかった。
No.1687 2012-6-20
■昨日の夜中は台風の風がすごかった。
■最近「ミーのいない朝」という文庫本を買ってきて読んだ。
ミーというのは猫のことで、生まれてすぐ拾った猫が二十年間生きて死ぬまで、著者との長年の同居生活の記録を書きつづっている。 1977年からの二十年間の、この本の舞台になっている東京の町の変遷もよく書かれていて、いい。 いまではずいぶん事情も変わったのだろうが、当時の、東京でのペット可物件不動産を探しまわる苦労にまつわるどたばたも、おもしろかった。
■近年の、人気ペットブログが本になりました、みたいな浮わついたものとは一線を画している内容になっている。
そもそも、この本が出たころはブログなんてものがなかった時代である。写真もきわめて少ない。それでも数点、 写真が載っているが、そもそもデジカメで気軽に写すいまの時代とはちがって、フィルム写真だ。 著者は稲葉真弓という人である。不勉強のため、このかたの名前は初めて知った。ことばは悪いが正直、読んでる途中で、 この女ばかじゃねえの、と思ったところもあるが、とても惹き込まれるクールで美しい文章だ。 ミーが徐々に衰えてゆくさまを淡々と描写しているところなどは泣ける。 わざとらしく演出された猫ブログの「うちの猫自慢」など、とてもじゃないがこの本には太刀打ちできない。 でも「ジュルのしっぽ」というブログは好きで、もうジュルは死んでしまったのだけど、よく読んでいました。
No.1686 2012-6-11
■先日、自宅でエアコンの設置工事があったのだった。元々、居間にはついていたのだけど寝室にはなかったので、 本格的に暑くなる前につけた。これでなんとか夏を乗り切らないといけない。つらい時季がもうすぐやってくる。
■それはそれとして、ここのところ世間ではいろいろなことがあって、なかなか目まぐるしい。あまりよいニュースは多くないが、 そのなかでも明るい話題としてはサッカー関係だろうか。代表がワールドカップ予選で二連勝していること、それと、 香川がマンチェスター・ユナイテッドへの移籍加入が決定したこと。長友のインテル入りも相当なインパクトがあったが、 今回の移籍はことによるとさらに大きな衝撃かもしれぬ。世界中の人に、知ってるサッカークラブを挙げてみて、と聞いて回ったら、 上位三つには入るであろう、正真正銘のビッグクラブだ。活躍してほしいものである。
■あとは、生活保護のことだろうかねえ。すごいよね。「生活保護叩き」なる言葉を使ってヒステリーを起こしている人たちがいるけど、 叩いてるのは「不正受給」とか道義的にどうなの、ということに対してであって、別に制度自体を否定しているわけではないのにね。 だって、いまのこんな世の中じゃ、自分だっていつこの制度にお世話になるかわからないんだから、生活保護自体は必要だと思う。 別に、生活保護もらってる者らが遊んで暮らしてていい御身分ですねと言ってるわけでもないし、 人の税金で食うメシはうまいかと聞いてみたいという話でももちろんないですよ。 あと、テレビ業界における吉本興業の力ってすごいんだな、というのを改めて認識させられた。直接見てるわけではないけど、 テレビの連中はどうにもみんな、腰がひけてるみたいだ。
■自分だって正直言って、生活保護みたいな金をもらえるなら、それをもらって遊んで暮らしたいという気持ちがないわけではない。 だから、何か目的がある人だとか働きたい人だけが働いて余分に稼いで、あとはベーシック・インカムみたいな制度があって、 最低限暮らせるような世の中になれば、自殺も減るだろうし、ストレスから開放されて健康な人も増えるような気もするが、 それだと今度は、経済が回らなくなっていろいろまずいのだろうなということも、まあわかる。 経済成長なんていらんやないか!という意見もあるだろうが、おそらくそうもいかない。
■何かで読んだのだけど、どうして経済成長しつづけなくてはならないのか、という話があって、 成長しないことには、現状維持すらままならないというのだ。なんでなのかというと、ごく簡単に言うと、 増え続ける利子の分だけ成長しないと、払えない利子の分だけ貧しくなるから、ということらしい。 世の中のお金全てが例外なく全てが借金で、それには常に利子が生じている。目の前の財布の中の100円玉も、 それはあなたの金ではなく、最終的には銀行へ返さなければならない誰かの借金で、その100円も、 今もどこかの誰かが銀行へ利子を払ってるお金である、ということなのだそうだ。なんだかわかったようなわからんような話だけど、 まあなんとうなくわかったような気持ちになったことにする。
■成長を続けてきた結果が今の世の中なんだけど、どうですかね。便利で快適になってるはずなんだけど、 なんともいえない閉塞感とか、世の中、あんまり幸せな感じがしない世相である。ちょっとゆっくりしたらいいのに、 と思う。電気が全く停電せずに供給されるとか、24時間開いてる店とか、金さえ払えばいつでも腹いっぱい食えるとか、 尻を便座が洗ってくれるとか、食器は機械が自動で洗ってくれるとか、食いすぎた挙げ句のナントカダイエットとか、 電車に乗れば寝てても時間通りに目的地に着くとか、そういうのが当たり前になっててなんとも思わないことって贅沢病だなあって思う。 ファミリーレストランとかファーストフード店とかコンビニエンスストアの店員は愛想笑いもいらないしタメ口でいいし、24時間営業する必要もない。 今日送った荷物が全部明日届かなくてもいい。電車が少しくらい遅れたっていい。 で、週3日だけ働いてあとはのんびり自転車乗ったり好きなことしていられたらいいのになあと思うんである。 友人がツイッターで毎晩遅く帰宅してる様子なんかを見てると、余計そう思う。
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